おかしいぞ!議員年金廃止に伴う優遇策

 市議会議員など地方議会の議員は、一般の年金とは別に議員共済年金に加入しています。他の年金であれば25年かけなければ受給権が得られませんが、議員年金は3期12年で受給資格が得られ、遺族年金もあり、その財源は掛け金とほぼ同じ額の税金でまかなわれています。生活者ネットワークはこれまでも、一般の年金に比べ優遇されている議員年金の早期廃止を求めていました。

 この議員年金、ここ数年の市町村合併による議員数の大幅な減少により共済年金基金の財源が枯渇し、廃止せざる得ない状況になり、一方で存続を求める全国市町村議長会と国との話し合いが続いていました。

 昨年末になり、やっと総務省は今年6月1日をもって廃止するとの方針を打ち出しました。けれども、廃止にあたり首をかしげたくなるような優遇策が多くつけられています。

①これまで年金受給権がある人は同じように受けられる
②年金ではなく掛け金の一定割合を一時金を選択した場合、今回は割合を多くする
③遺族年金制度もそのまま残す   というものです。

 また、そのためには今の共済基金では当然まかなえないことから、総務省は12月末、各自治体に例年の約5倍の共済基金への税金からの負担を求めてきました。府中市の場合、2011年度の負担は今年度の5倍にもなる1憶6千万円になります。また、議員の掛け金がなくなった後も市の税からの負担は続くことになります。生活者ネットワークはこのような廃止に伴う優遇策を行わないことを求める要望書を提出します。