事業内容は省エネルギー事業(エスコ事業)、創エネルギー事業(太陽光パネルやペレットストーブなど)、カーボンオフセット(グリーン電力証書の販売など)により二酸化炭素削減させつつ、事業としての収益も上げています。特に現在160箇所に設置されている太陽光パネルの多くは市民ファンドで集められた資金を活かしたもので、太陽光発電による収益は出資者へ分配金として戻されています。事業の仕組みについては是非おひさま進歩エネルギー(株)のHPをご覧下さい。
http://www.ohisama-energy.co.jp/fund/fund.htm
この太陽光発電事業が成り立つのは、公共施設の屋根に付けられた太陽光パネルの発電量に対し、20年の長期契約で飯田市が1kwh22円で売買電力契約を結んでいる、ということがあります。それでも現在の買い取り価格では投資分を回収することは難しく、省エネ事業と組み合わせて成り立たせていますが、今後売電価格が約2倍になりそうなので、更に有利になるでしょう。
社長の原亮弘さんは、保育園などに太陽光パネルを設置するのは付けることが目的ではなく、太陽光エネルギーをどのように子どもたちや地域に広げるかであり、そのためには子どもたちに「見える化」することが大切と、色々楽しい仕掛けをしているのだそうです。そのために一役買っているのがキャラクターのさんぽちゃんです。名前の由来はおひさまのSUNとNPOが合体してさんぽちゃんなのだそうです。保育園の子どもたちは原さんを「さんぽちゃんのおじちゃん」と呼ぶのだそうですが、人を育ててこそ環境事業も意味がある、という原さんの想いが伝わってきます。このような「人を育てる文化」というものは飯田市の様々なところで感じるものでした。
*写真は「さんぽちゃん」のシールです。
その後、小川さんが公民館の屋上に設置されたおひさま進歩の太陽光パネルに案内してくれました。公共施設に設置するには市の施設の目的外使用契約を毎年取り交わすのだそうですが、公共性が高いので使用料はないそうです。屋上から見える範囲にもいくつかの太陽光パネルが設置されており、着実に飯田市の循環型社会作りは進んでいるようでした。また、全国からの出資者の交流を兼ねたツアー見学なども組まれ、新たな地域とのつながりも進めているとのことでした。
*写真は公民館屋上に設置されたおひさま進歩エネルギー(株)の太陽光パネル。