誰にでもできる環境活動への提言

 私の所属しているNPO「エコメッセ」は設立して今年で5年目を迎えます。現在都内9箇所で、地域のみなさんから寄付していただいた衣類や雑貨を販売するリユースショップを経営しながら、環境活動についての情報を発信し、売り上げ利益の中から応援金を積み立て、地域での環境活動の原資としています。
 その活動の特徴は、環境を守る・資源循環型の社会をめざすために、具体的実践の場を地域に作ろう、それも地域性や地域の人と人との関係性を最大限に活用しながら、というもの。
振り返ると、この5年間で「志は地球規模で、活動は地域密着で」を着実に実践してきたと自負しています。
 一部を紹介すると、練馬では太陽光パネルを武蔵大学や地域の幼稚園に市民発電所として設置させてもらい、日々発電量を計測してお店にくるお客さまにもその成果を報告しています。また世田谷では、家の建て替えなどで伐採されてしまう庭木をすこしでも守ろうと、地域の市民団体と協力して移植のコーディネート。目黒では店先に「みどりのカーテン」を植えたり、近くの歩道の植栽の手入れをする協定を東京都と結んだりしています。
また昭島では、地域の商店も巻き込んで夏にはお風呂の残り湯で打ち水をしたり、さまざまな活動を行っています。
写真は、練馬区にある幼稚園の屋根に設置された太陽光パネル。
私もこの屋根に上ってみました

 今、自治体では地球温暖化対策としての省エネが喫緊の課題であり、府中の市役所もお昼休みは明かりを消し、職員はエレベーターを使わないなどの努力をしていますが、市民を巻き込んでの温暖化対策への取り組みには苦慮しています。
 そんな中、地域のエコメッセと自治体との連携も行われています。目黒では区の「グリーンアクションプラン」の事業所登録をして、リユースされる衣類の重さを計り、それを削減できる二酸化炭素量に換算して記録したり、また練馬では区の関連団体からの助成金で、環境教育のプログラム作りに取り組むなど、市民ならではのきめ細かな活動が動き始めています。
 そしてここまでに広がってきたエコメッセも、キーワードは「地域の市民」。それは店舗展開にかかる費用のほとんどが地域の市民の皆さんの債券購入によるものであり、日々の営業も市民の皆さんからの無償提供品があってこそです。
 エコメッセの店舗は府中にはまだありませんが、府中の環境まちづくりの拠点として、遠くはない将来、是非オープンさせたいと思っています。関心のある方はご連絡ください。