弱さの文化を育みたい

3月31日に行われたスタート集会にご参加いただいた皆様、ありがとうございました。皆さんの応援を受けて、元気がまた出てきました。

調布のレストラン「クッキングハウス」で、心病む人たちと一緒においしいものをいただきながら、本音で語りあえることができる居場所を実践している松浦幸子さんのお話は、私たち生活者ネットワークが、議会に市民の代表として議員を送る意味をもう一度考えさせてくれるものでした。
松浦さんは精神障害者のソーシャルワーカーとして活動する中で、心の病気になった人たちが病院と家以外に、地域の中に居場所がない、それなら作ろうと始めたのが「クッキングハウス」の始まりです。マンションの一室で一緒に食事を作って、一緒に食べることからはじめ、今ではレストラン、ティールーム、夕食を食べながら語り合う「クッキングスター」とその活動は広がっています。
そして今、一番力を入れているのが、SST(社会生活技能訓練)という活動だそうです。それは、何か困難にぶつかった時に、自分たちで問題を発見し、皆で解決策も見つけていく体験型学習の場活動です。

生活者ネットも地域の暮らしの困難さを解決する為に議会に代表を送り続けているのですから、体験型学習の場としての機能ももっと発揮しなければいけないな、と思いました。そして、議員も市民も一緒に考える、調べる、話し合う、・・・解決策に至るまでのこうしたプロセスを丁寧に大切に実践することが「大事なことは、市民がきめる」ことにつながるのだ思います。

また、レストランを訪れる多くのお客さまは、ここで働くメンバーの心遣いに癒されているということです。心に病気を持つメンバーは、なぜか、皆、お客様に親切で、やさしく語りかけるのだそうです。彼らのもつ「弱さ」が大切な「優しい文化」として今必要とされているのではないかと松浦さんは話していました。

私たち生活者ネットも、大きな組織に所属するのではない、弱い一人の市民として、大勢の市民の皆さんの思いを受けて、議会の場に立ち続けてきましたが、今の議会運営の中では十分に発言を活かしきれなかったのも事実です。
そこで、今回の市議選では、そんな一人ひとりの発言が生かされる議会にと、議会改革を大きな政策テーマとしています。
議会が議員と議員、議員と市行政の活発な議論の中から、市民の意見や提案も反映させながら、市民の抱える様々な困難の解決策を、体験的に見出せる場に変わるために頑張りたいと思います。